【シェフ厳選!!】フランス料理│未経験者が覚えたい調理用語20選!!~下ごしらえ編~

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マオネコ

こんにちは!
フランス料理人のマオネコです!

  • アセゾネ
  • パネ
  • マリネなど…

キッチンで飛び交う調理用語の数々。

調理師学校を卒業された方ならともかく、未経験でフレンチの世界に飛び込んだ見習い料理人にとっては、まるで魔法の呪文のように感じるかもしれません。

新人コック

はじめは先輩方が優しく教えてくれますが、忙しい時に質問したり何度も聞いたりするのは気が引けます。

新人コック

業務中に何度もスマホを取り出すわけにはいかないし、スペルがわからないと調べるのは難しいです。

この記事では、ホテルフレンチのプロが1,600個以上の単語から厳選した、見習い料理人が覚えておくべき下ごしらえに関する調理用語20個ご紹介します!

1,600個以上の単語から厳選した調理用語20選
  • アセゾネ (assaisonner)
  • アビエ (habiller)
  • エカイエ (écaille)
  • エプリュシェ (éplucher)
  • サンジェ (singer)
  • タミゼ(tamiser)
  • デゴルジェ (dégorger)
  • デゾッセ (désosser)
  • デネルベ (dénervé)
  • デプイエ (dépouiller)
  • パッセ (passer)
  • パネ (paner)
  • ピケ (piquer)
  • ファリネ (fariner)
  • フィスレ (ficeler)
  • ブランシール (blanchir)
  • マリネ (mariner)
  • モンデ (monder)
  • ミルポワ (mirepoix)
  • ラペ (râper)
    ※あいうえお順。
マオネコ

フランス語表記と日本語読みとともに分かりやすく、丁寧に解説します!

この記事を書いたマオネコって?
  • ホテルでフランス料理を10年以上続けています。
  • 現在はシェフ・ド・パルティ(部門シェフ)
  • 調理師免許の上位資格、【西洋料理専門調理師】取得。

それでは、いってみよう!

通りすがりのペンギン

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この記事の参考文献

\プロオススメ!!スペルが分からなくても調理用語が調べられる!!/

目次

フランス料理│下ごしらえに関する調理用語20選

今回1,600個以上の単語から厳選した下ごしらえに関する調理用語はこちらの20個

調理用語意味
アセゾネ (assaisonner)塩こしょうで味付けする。
アビエ (habiller)魚や家禽(かきん)のウロコや背びれ、内臓などを除去して下処理すること。
エカイエ (écaille)ウロコを取り除くこと。
エプリュシェ (éplucher)野菜・果物の皮を剥く。下ごしらえ。
サンジェ (singer)食材に小麦粉をまぶすこと。
タミゼ(tamiser)裏ごしする。
デゴルジェ (dégorger)血抜きをする。
デゾッセ (désosser)骨を抜くこと。
デネルベ (dénervé)肉の筋を取り除くこと。
デプイエ (dépouiller)野菜や魚の皮を取り除く、またはアクを取り除くこと。
パッセ (passer)食材を濾すこと。
パネ (paner)パン粉を付け。
ピケ (piquer)パイ生地を刺して穴を開けること。
ファリネ (fariner)粉をまぶす。
フィスレ (ficeler)肉を糸で縛ること
ブランシール (blanchir)茹でる。
マリネ (mariner)マリネ液や塩こしょうで浸ける。
ミルポワ (mirepoix)香味野菜を切ること。
モンデ (monder)湯むき。
ラペ (râper)すりおろす。
下ごしらえに関する調理用語(あいうえお順)

アセゾネ (assaisonner)

アセゾネ塩・こしょうで味付けをすること

マオネコ

ハーブやスパイスなど調味料を加えて味付けするときにもアセゾネといいますが、特に指定がない場合は塩・こしょうで味付けすることを指します。

アビエ (habiller)

アビエは魚や家禽(かきん)のウロコや背びれ、頭や内臓などを除去して下処理すること。

先輩コック

真鯛が届いたら、アビエしといて。

こんな感じで使います。

エカイエ (écaille)

エカイエ魚のウロコを取り除くこと

マオネコ

見習いは三枚おろしを任されませんが、ウロコを取るのは かんたんです。
エカイエだけでも積極的にやらせてもらえば、先輩から三枚おろしを教えてもらえやすくなります。

エプリュシェ (éplucher)

エプリュシェ野菜や果物の皮をむくこと

単に「下ごしらえすること」全般を指すこともあります。

サンジェ (singer)

サンジェは食材に薄く小麦粉をまぶすこと。

特に、ビーフシチューで牛肉に小麦粉をまぶす時など、煮込み料理でソースにとろみをつけるために行います。

タミゼ(tamiser)

「タミ」でタミゼする様子。

タミゼ食材を裏ごしたり、ふるいにかけたりすること

具体的には、ジャガイモやカボチャをタミゼして滑らかなペースト状にすることなどを指します。

マオネコ

後述する「パッセ」も濾す(こす)という意味ですが、タミゼの場合は「タミ」という裏ごし器を使います。

デゴルジェ (dégorger)

デゴルジェ魚や肉を水にさらして血抜きをすること

たとえば、フュメ・ド・ポワソン(魚のダシ)を仕込む前に魚のアラを水にさらす工程をイメージすると分かりやすいです。

こちらの動画で分かりやすくデゴルジェしているシーンがあります。ついでにフュメ・ド・ポワソンの取り方も学びましょう。

デゾッセ (désosser)

デゾッセは肉や魚から骨を取り除くこと

肉の骨は骨スキ包丁ガラスキ包丁でデゾッセすると効率がいいです。

魚の場合は三枚おろし(フィーレ)にしてから、腹骨を包丁で、中骨を骨抜きで丁寧に抜いていきます。

デネルベ (dénervé)

デネルベは肉の筋を取り除くこと。

マオネコ

デネルベをするなら刀身が細く長い「筋引包丁」を使うのが最適です。

フレンチでよく使う包丁について詳しく解説した記事はこちら

デプイエ (dépouiller)

デプイエは魚の皮を剥がすこと。

野菜の皮を剥くことや、アクを取り除くことも指します。

アクを取り除く調理用語に「エキュメ」という単語がありますが、「エキュメ」は「アクをすくう」という意味。デプイエのほうがより丁寧に取り除くことを指します。

パッセ (passer)

パッセ食材を濾す(こす)こと

シノワストレイナーという調理器具でソースやスープを濾して滑らかにしたり、ブイヨンから不純物を取り除いたりするときによく使うことばです。

こちらの動画で分かりやすくパッセしているシーンがあります。ついでにフュメ・ド・ポワソンの取り方も学びましょう。

パネ (paner)

パネ食材にパン粉をまぶすこと

コロッケやフライを作るときの

  1. 小麦粉→
  2. たまご→
  3. パン粉付け

衣付けの一連の流れを指すときによく使うことばです。

ピケ (piquer)

ピケパイ生地が膨らまないようにフォークや専用のローラーで穴を開けること

ファリネ (fariner)

ファリネは食材にをまぶすこと。
魚のムニエルを焼く前に小麦粉をまぶすときなどによく使う言葉です。。

先述したサンジェとの違いは、サンジェは小麦粉をまぶすのに対し、ファリネは小麦粉だけでなく片栗粉やコーンスターチなど粉をまぶすことを指します。

フィスレ (ficeler)

フィスレ肉の形を保つために糸で縛ること

フィスレすることで肉を焼いたときに変形するのを防ぎ、美しい形を保てます。

ブランシール (blanchir)

ブランシールは 茹でること。
主に野菜を下茹でする時に使います。

パティシエの製菓用語だと意味が変わり、その場合 卵と砂糖を白っぽくなるまで混ぜることをブランシールといいます。

マリネ (mariner)

マリネ食材をマリネ液に漬け込むこと

単に塩・こしょうで漬けることもマリネと言います。

たとえば、「サーモンのマリネ」はシンプルに塩こしょう、オリーブオイルとハーブでマリネ。
「タンドリーチキン」は鶏肉をヨーグルトとカレー粉をベースにしたマリネ液に漬け込みます。

マオネコ

マリネ液のことを「マリナード(marinede)」といい、料理によって違うため決まったレシピがあるわけではありません。

ミルポワ (mirepoix)

ミルポワはソースやブイヨンのベースとして使われる玉ねぎ、セロリ、にんじんなどの香味野菜を細かく切ったもの

香味野菜の端材や余った部分はミルポワにするので捨てないこと!
  • 人参のシャトーで削った部分
  • セロリのスジや玉ねぎの薄皮
  • パセリやハーブの茎の部分
  • ネギの青い部分など…
マオネコ

野菜のクズや皮は、捨てる前に先輩やシェフにミルポワとして使えるか判断してもらうとトラブルを避けられます!

モンデ (monder)

モンデ野菜や果物の皮を湯剥きすること

基本的にトマトやブドウを湯剥きするときに使われます。

ラペ (râper)

ラペは食材をすりおろすこと。

「人参のラペ」が有名ですが、レモンの皮やチーズをすりおろすことも「ラペ」といいます。

20選の中から特に優先して覚えたい【下ごしらえ】の調理用語ベスト5

新人コック

20個ならすぐ覚えられそうだけど、優先して覚えたほうがいい調理用語も教えてほしいな。

マオネコ

紹介した20個の中から、見習い料理人が優先して覚えたい言葉を発表します!!

通りすがりのペンギン

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通りすがりのペンギン

意味を忘れた人は下の目次メニューから戻ることもできるよ!

※マオネコの10年以上の経験での感覚です。【マリネ】は一般的に認知されているので惜しくもランク外。

第1位│アセゾネ

見習い料理人が優先して覚えておきたい言葉、第1位は「アセゾネ」

塩こしょうは、フレンチに限らず料理の基本です。

フレンチを専門とするなら、はじめに覚えましょう。

フランス語で、塩は「セル(sel)」。胡椒は「ポワーヴル(poivre)」です。
2つを略して「セルポワ」といいます。

アセゾネするときに「セルポワ」して。と指示されることもあるので、セットで覚えましょう。

マオネコ

「セルポワ」は正式な調理用語ではなく、業界用語みたいなものなので、今回の20選からは除外しています。

第2位│ブランシール

見習い料理人が火を扱う仕事として任されるのが野菜のブランシールです。

先輩コック

ブロッコリーをブランシールしといて。

新人コック

ブランシールってなんですか?

先輩コック

知らないなら、やらなくていいよ。
自分でやるから。

こんな境遇になったら悔しいですよね。

マオネコ

見習いとはいえ、普段から勉強しているか試されています!
せっかくのチャンスを台無しにしないようにしましょう!!

第3位│パッセ

見習い料理人は雑用として、出来上がったブイヨンやスープのパッセのみを指示されることが多いです。

マオネコ

その後の鍋や器具の洗い物はすごく大変ですが、料理の味見や使っている食材を知るチャンスです!
むしろ積極的にパッセしましょう!!

第4位│パネ

パネは作業工程が多いため、まさに猫の手も借りたくなります。

先輩コック

エビフライ用にパネするから食材と道具準備しとけ。

と指示されたら、小麦粉・たまご・パン粉やバットなどの調理器具を用意し、作業そのものを一緒に行えるようにしましょう。

パネは隣り合って作業するので、スタッフ同士でコミュニケーションをとれる場にもなります。

第5位│ミルポワ

ミルポワは切り方が不揃いでも問題ないため、見習いでも切り出しを指示されます。

たとえば玉ねぎの厚さがバラバラだったり、人参のシャトーの形が悪かったり失敗した野菜はミルポワに使い回せるので、早めに覚えておきたい調理用語です。

マオネコ

マオネコは下手っぴな人参のシャトー50個全てを、目の前でブイヨンにぶち込まれたことがあります(泣)

通りすがりのペンギン

ぎりぎりパワハラじゃないラインだね。

この記事の参考文献

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まとめ

今回は、1,600個以上ある単語の中から下ごしらえに関する調理用語20個厳選して紹介しました。

調理用語意味
アセゾネ (assaisonner)塩こしょうで味付けする。
アビエ (habiller)魚や家禽(かきん)のウロコや背びれ、内臓などを除去して下処理すること。
エカイエ (écaille)ウロコを取り除くこと。
エプリュシェ (éplucher)野菜・果物の皮を剥く。下ごしらえ。
サンジェ (singer)食材に小麦粉をまぶすこと。
タミゼ(tamiser)裏ごしする。
デゴルジェ (dégorger)血抜きをする。
デゾッセ (désosser)骨を抜くこと。
デネルベ (dénervé)肉の筋を取り除くこと。
デプイエ (dépouiller)野菜や魚の皮を取り除く、またはアクを取り除くこと。
パッセ (passer)食材を濾すこと。
パネ (paner)パン粉を付け。
ピケ (piquer)パイ生地を刺して穴を開けること。
ファリネ (fariner)粉をまぶす。
フィスレ (ficeler)肉を糸で縛ること
ブランシール (blanchir)茹でる。
マリネ (mariner)マリネ液や塩こしょうで浸ける。
ミルポワ (mirepoix)香味野菜を切ること。
モンデ (monder)湯むき。
ラペ (râper)すりおろす。
下ごしらえに関する調理用語(あいうえお順)

これらの調理用語を覚えることで、調理の基礎がしっかりと身につき、仕事の効率が大幅に向上します。

特に、見習い料理人が優先して覚えておくべき調理用語5個ランキング形式で表したものはこちら。

調理用語意味
1位│アセゾネ (assaisonner)塩こしょうで味付けする。
2位│ブランシール (blanchir)茹でる。
3位│パッセ (passer)食材を濾す。
4位│パネ (paner)パン粉を付け。
5位│ミルポワ (mirepoix)香味野菜を切ること。
見習い料理人が優先して覚えておくべき調理用語5選【下ごしらえ編】

フランス料理の調理用語は多岐にわたりますが、よく使う言葉はどのレストランでも共通しています。

ただ闇雲に1,600以上ある言葉を覚えるのは効率が悪いです。
見習い料理人はまだできる仕事が限られているため、その中で自分にとって必要な言葉を厳選し、効率よく覚えましょう。

自分で勉強し、努力している姿は必ず先輩やシェフが見てくれています。

あなたの成長を感じてもらえると、信頼を築くことができるはずです。

信頼を築ければ、任される仕事も増えます。

できることが増えると自信にもつながり、仕事が楽しくなります。

すぐにお客さんに提供できるレベルのお肉やフォアグラを焼くことは難しくても、今の自分にできることを精一杯やっていくことが料理人を長く続けられるコツです。

昨日より少しでも、できることを増やして一歩ずつ成長していきましょう。

他の記事では、ポワレ・ヴァプールなど基本的な調理方法食材の切り方など、西洋料理でよく使う調理用語を様々なテーマ別で紹介しています。

フランス料理の調理用語を解説したオススメ記事はこちら

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通りすがりのペンギン

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この記事を書いた人

こんにちは!マオネコです!!
🐾現役フレンチ料理人
🐾西洋料理専門調理師

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優しいブログを目指します。

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